今日は、
子どものやさしさについてお話しますね。
学校では、朝、健康観察をします。
以前勤めていた学校の場合、
保健係が前に立って、
「○○さん」
と名前を呼ぶと
呼ばれた子が
「はい、元気です。」
とか
「はい、頭が痛いです。」
とか返事をして、
それを
保健係が記録していく
という方法をとっていました。
でも
朝は元気があっても
急に熱が出てしまうお子さんもいます。
そんな時
周りの子どもたちが教えてくれることがよくありました。
「先生、あいちゃん(仮名です)が辛そうです。」
「どれどれ。」
額に手を当ててみると確かに熱があります。
「保健室で熱を測ってもらってこようね。」
と私が言うと
子どもたちは間髪入れずに、
「先生、付いて行ってあげてもいいですか?」
と聞きます。
目は、真剣で
本当にあいさんのことを心配している様子が分かります。
付き添いで保健室まで行ってくれた子どもたちが帰ってきて
しばらくすると
「ルルルルル・・・・」
と教室の電話がなります。
保健室の養護の先生からです。
「あいさん、熱があるのでおうちの人にお迎えをお願いします。」
「わかりました。」
と言って
私があいさんの荷物をまとめ始めると
子どもたちが
「先生、あいちゃんどうしたんですか?」
と心配そうな顔で聞いてきます。
「あいさんね、熱があるから早退して病院に行くことになったの。」
「だったら、私、ランドセルとか荷物とか
保健室まで持って行きます!!」
「私も!!」
「私も!!」
「私も行きたいです!!」
と、
こんな状態です。
あれよあれよという間に
子どもたちはあいさんの荷物をまとめて
保健室まで持って行ってくれました。
そして、
その次の日
あいさんがお休みすると、
これも必ず
「先生、あいちゃん大丈夫なんですか?」
と聞いてきます。
友達のことを気にかけてあげているのです。
そして、
そのまた次の日
熱が下がって
元気になったあいさんが教室に来ると、
「あ、あいちゃんが来た!」
と言ってかけより、
「あいちゃん、大丈夫?」
「もう熱はないの?」
と声をかけてあげています。
本当に心配している気持ちが
私にまで伝わってきます。
このように
子どもたちは友達に対して
とてもやさしいです。
友達が熱を出したり、
けがをしたりすると
自分が辛かったことを思い出して
友達に思いを馳せる。
まさに
「思いやり」
ですね。
ちなみに、
子ども達は
私に対しても優しかった。
私が職員玄関で転んで
ひざをすりむいた時も(えっ、何もない職員玄関で?転んだの?などということは横に置いておいてくださいませ~(汗))
「先生、大丈夫ですか?」
「痛くないですか?」
って、心配してくれました。
「ありがとう!まだ少し痛いけど大丈夫よ。」
不思議なことに
子どもたちからやさしい言葉をかけてもらうと
痛みが少し和らぐのです。
あなたのお子さんも
どうでしょうか?
あなたが熱を出して
辛そうにしていると
心配してくれますよね。
子どもはやさしいですね。
そしてすばらしい「共感力」をもっていますね。
「心配してくれてありがとう。
○○ちゃんはやさしい子ねぇ。
お母さんうれしいわ。」
って言ってあげてください。
その一言で
あなたのお子さんは、
ますますやさしい子に育っていきますよ。
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編集後記
十年くらい前でしょうか。
ある出版社からインタビューを受けました。
タイトルは
「大人の力」
出版社の方「今日は、大人の力についてお話をお願いします。」
岩堀「はい。分かりました。」
と言って話始めた2時間後。
出版社の方「岩堀先生、今2時間お話をお聞きしましたが、
ついぞ一度も
大人がすばらしい
という話は出てきませんでした。
全て子どもがすばらしいというお話でした。」
岩堀「すみません。
子どものすばらしさなら
いくらでも語れるのですが。」
なんと、テーマを伺って話し始めたはずなのに
私は
ずっと
子どものすばらしさを語り続けていたのです。
時間の経つのも忘れて(笑)
それでもその内容は記事になりました。
出版社の方、ごめんなさ~いm(__)m
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あなたからの質問や感想をお待ちしています。
じーんと涙がでました。
うちの子達もとってもやさしい。
ということに改めて気づかせていただきました。
これからもブログ楽しみにしています!!