今日は、昨日の続きで
「本物の自尊心を育むために」
というテーマの
公開シンポジウムに行ってきたお話です。
これは、
研究のお話ですが
科学的な研究の世界では
何かの効果を測定するときに、
それを測る尺度が必要です。
つまり
どういうことかと言いますと
Aという薬が
血圧を下げる効果があることを証明しようと思いますと
➀Aを飲んだ患者と
➁プラセボ(薬の様に見えるけど、薬の成分は入っていないもの)を飲んだ患者で
どちらが血圧が下がったかを比べます。
この場合、
「血圧の高さ」
指標となります。
心理学や教育学では
この指標としてアンケートなどの尺度を使います。
その尺度の中で
自尊感情・自己肯定感などを測定するものとして
世界的に有名なのが
ローゼンバーグのself esteem(セルフエスティーム)尺度(アンケート)です。
ちなみに日本の心理学の研究者の間では
self esteemのことを「自尊心」
と訳することが多いです。
このローゼンバーグの尺度は
調べただけでも30000件以上の論文で使われています。
30000件って凄いですよね。
例えば
Aというプログラムが、self-esteemの向上に効果があるのかを
調べたい場合、
一例として簡単に説明しますと、
➀Aを実行する人
➁Aを実行しない人
それぞれが
実行前と後の時期にself esteemのアンケートを行い、
➀群と➁群で差があったかを調べます。
そして
➀群が➁群よりも有意に高かった場合、
「Aというプログラムはself esteemの向上に効果がある」
と言えるというわけです。
と
ここまできますと
勘のいいあなたなら
気が付いたかもしれませんね。
そうです、
「じゃあ、その尺度ってどんな内容なの?」
「ホントに正しいの?」
って思いますよね。
それは、こんな内容です。
(日本語訳にも色々な訳があります)
1 私は少なくとも人並みに価値のある人間だと思う。
2 私は長所をたくさんもっている。
3※自分を失敗者だと感じることが多い。
4 私は物事を人並みにできる。
5※私は誇りに思っていることがあまりない。
6 私は自分を見込みのある人間だと見ている。
7 自分にだいたい満足している。
8※自分をもっと尊敬できたらと思う。
9※自分は役立たずな人間だとときどき感じる。
10※自分はだめな人間だと思うことがときどきある。
3,5,8,9,10は逆転の質問となっています。
回答は、
四つ(強くそう思う そう思う そう思わない 少しもそう思わない)の中から
選ぶということになります。
そして、1,2,4,6,7は順に、
三点、二点、一点、0点
3,5,8,9,10は順に、
0点、一点、二点、三点
となります。
もし興味のある方は
ポイントを測定してみて下さいね。
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編集後記
今日は、
友人の研究会に参加するために
その友人の勤務先である
産業技術総合研究所 臨海副都心センターというところに
行ってきました。
ここです。
https://www.aist.go.jp/waterfront/
最寄りの駅は
ゆりかもめのテレコムセンターです。
ホームページによりますと、
『 臨海副都心センターでは、ロボットや数理解析技術による創薬最適化、
ゲノム情報の医療応用、ビックデータから価値を創造する人工知能技術、
人間の機能と行動の計測とデジタルモデル化など、
バイオ・IT融合技術による先進的研究開発を推進しています。
また、首都圏を中心に全国的且つ国際的な視点で、
共同研究、技術移転、人材育成等の産学官連携活動を展開しています。』
すごーい!!
凄すぎてちょっぴり気おくれしていたのですが
みなさんとても気さくに話しかけてくださいました。
私が持って行った宝物ファイルに興味をもってくださった方もいました。
出会いというのは
とてもありがたいですね。
研究会に呼んでくれた友人に感謝、感謝です。
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今日も
最後まで読んでいただいて
ありがとうございました!!
「こんな時どうしたらいいと思いますか?」
「おすすめの○○を教えて下さい。」
などなど
あなたからの質問をお待ちしています。
遠慮せず、ぜひっ!!