昨日は子どもの力について、
子どもも「やる」と言ったらやるというお話をしました。
今日は
そのやる気とも少しリンクするお話です。
人が物事をするときに
どんな動機でするのか。
それを二つに分ける考え方があります。
それが
内発的動機付けと
外発的動機付けです。
まず、
内発的動機付けとは、
それをやらないと叱られるから
とか
お金がもらえるから
とかいう理由ではなく
自分がやりたいからやるという
動機づけです。
例えば
本が大好きだからご飯を食べるのも忘れて
読みふけるとか
大好きな歌手のコンサートに行くためなら
どんなに遠くでも行く
とか。
とにかく
誰にも命令されないのに
自分から進んで色々なことをやる。
そういう状態のことです。
一方の
外発動機付けというのは
それをするとお金をもらえるとか
褒められるためにやるとか
反対に叱られないためにやるとか
そのこと自体が楽しくてやるのではなく
何かのためにやる
という動機付けのことです。
人は外発的に動機付けられると
本来ならば
大好きだったことでも
好きでなくなる
ということも研究から分かっています。
例えば
ゲームが大好きな大学生でも
好きでなくなるのですよ。
すごいですね。
それはどんな研究かと言いますと
ゲームが大好きな大学生を集めて
ランダムに二つのグループに分けます。
そして、
Aグループには
ゲームをする度にお金を渡します。
報酬ですね。
もう一方のBグループは
ゲームをしてもお金はもらえません。
その状態を
しばらく続けた後
AとBのグループを集めて
ゲームをさせます。
そして、
休憩時間を取ります。
実は
この休憩時間が
研究の対象なのです。
つまり
休憩時間でもゲームをするかしないか
A、B両方のグループで差があるのかを
調べたわけです。
同じゲーム好き同士ですから
そんなに差はないかと思いきや
お金をもらっていたAグループ
よりも
何ももらっていなかった
Bグループの方が
あきらかに
休憩時間中にゲームをする時間が長かったのです。
つまり
お金(報酬)で外発的に動機づけられますと
大好きなことでも
好きではなくなってしまう
ということです。
ある意味怖いことでもありますね。
この外発的動機付けに比べて
内発的動機付けは
一生懸命取り組む時間が長続きして
その内容の質自体も高くなると言われています。
これを
あなたのお子さんに当てはめてみるとどうでしょうか?
例えば
宿題。
これは、
やっていかないと叱られるものですので
そもそも外発的動機付けによるものです。
だったら無理って思いますよね。
でも
その中にも
内発的動機付けを入れることができます。
そのコツは
「自分で選ぶ機会を増やす」
ことです。
どういうことかと言いますと
お子さんの宿題が
漢字の練習と計算ドリルの2つだとします。
「早く宿題してしまいなさい!」
ではなく
「今日の宿題は漢字と計算の2つよね?
どっちから先にやりたい?」
と聞くのです。
お子さんは
「漢字」
と答えたとします。
すると
これは自分で選んでいるので
取り組みやすくなるわけです。
ちょっとしたコツですが
実は最強です(笑)
これを知っているといないとでは
大違い。
あなたも
お子さんが自分で選ぶ機会を
少しでも増やしていってみてくださいね。
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編集後記
今日は福井県坂井市にある
丸岡中学校で講演をしてきました。
椅子に座った約600名の生徒のみなさんが
背筋をピンと伸ばして私の話や歌を
聴いてくれました。
驚いたのは
質問タイムの時です。
中学校ですから
手が挙がらないかもと思っていたのですが
どんどん手が挙がりました。
すばらしかったです!!
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「こんな時どうしたらいいと思いますか?」
「おすすめの○○を教えて下さい。」
などなど
あなたからの質問をお待ちしています。
遠慮せず、ぜひっ!!