２０１０年の６月の初旬のこと，勤務校立待小学校に一本の電話がかかってきました。
前述の便箋５枚にびっしりと息子のいいところを書いたお母さんからでした。「あの，以前岡本小学校でお世話になったものですが・・・。覚えていらっしゃいますか？」
「もちろんです。覚えています！」
「実は，息子がぜひ岩堀先生と話がしたいと申しているんです。息子の携帯に電話をかけてもらえませんか？」
「喜んでかけます！」
大学生になった彼が私と話をしたいらしいのです。懐かしいやらうれしいやら・・・。なおも電話は続きました。
「私の子育ては，何かに追い立てられるように，余裕がありませんでした。
息子もいろんなことにこだわって考え方も窮屈でした。でも，先生に出会い，
宝物ファイルを始めて自分のことが好きになってから，息子はのびのびしてきました。
のびのびついでに大学を半年だけ休学して今は全国を自転車で旅しています。そして，私自身もあの取り組みからたくさんのことを学ばせていただきました。今にして思えば，
親子共々人生の大きな節目を乗り越えさせていただきました。本当にありがとうございました。」
「そんなふうに言っていただいて・・・・うれしいです・・・・」話しながら涙が溢れてきました。 宝物ファイルの実践を始めて１０年目。
初代のお子さんのお母さんからこんなうれしい言葉をいただけるなんて・・・。
とても嬉しい出来事でした。ちなみに，教え子の彼は「日本一周ママチャリキャラバン」をやっていて，
電話した時は長崎にいました！「ぜひ会いましょう！」ということで，
福井入りした６月下旬に，久しぶりの再会となりました。
久しぶりに会った彼は，すばらしい若者に成長していました。