「自己肯定感」とは
私達は、自己肯定感のことを「欠点も長所もあるありのままの自分を認めこれで良いと思える気持ち」と定義しています。自己肯定感は人の心の健康(メンタルヘルス)の土台であると言えるほど大切なものです。
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例えば、下記のような研究があります。
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➀自己肯定感が低いほど、摂食障害、うつ症状、不安障害などになりやすい / (Button et al., 1996; Cervera et al., 2003; Orth et al., 2009; Sowislo and Orth, 2013; Ginsburg et al., 1998; Lee and Hankin, 2009)
②自己肯定感が低い子どもは、大人になると学力や経済力が低い、身体が不健康、有罪判決を受けやすい、うつ病や不安症になりやすい / (Trzesniewski et al.、2006年)
③いじめの被害者、いじめっ子、またはいじめの被害者でもありいじめっ子でもある子どもたちは、いじめることもいじめられることもなかった子どもたちに比べて、自己肯定感が低い / (Moore and Kirkham, 2001)など、ということが世界の研究からも明らかになってきています。
自己肯定感の高い子はいじめの被害者に対して擁護行動(【被害者を案じて声をかける】【加害者をたしなめる】【教員に伝える】)等の行動をする / (Yang and Kim, 2017)
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※()内は論文の著者と発表された年を表しています。
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これらの研究からも分かるように、低い自己肯定感は人のメンタルヘルスや生活に大きな影響を与えます。一方で、自己肯定感が育っていれば、将来の様々なメンタルヘルス問題や生活上の問題が起きにくくなる。つまり、予防できると考えられます。
最後に、樹木に例えると、自己肯定感は根の部分にあたります。どうか自己肯定感を育てる「宝物ファイルプログラム」で自分を認めてしっかりとした根を地面の中にぐんぐん伸ばしていってください。そしてその根で水分や栄養分を十分に吸い上げ、幹や枝葉に送り、人生の美しい花を咲かせてください。私達は、あなたの幸せを心から願っています。
※自己肯定感に似ている言葉として、「自己受容」「自尊感情」「自尊心」「self-esteem」「自己有用感」等が挙げられます。日本では色々な解釈があります。まだまだ使い分けられていないというのが現状です。
高くても良いの?それとも良くないの?
アメリカでは、自己主張や自己顕示が強くなるため「self-esteem」は高すぎても良くないという概念がありますが、私の意味する真の安定している自己肯定は「欠点も長所もあるありのままの自分を丸ごと認める」ことなので、高ければ高いほど良いと考えます。自己主張や自己顕示が強い状態は、人の目が気になる状態です。
つまり、周りの人からの評価によって自己評価が変わるので、高いように見えて実はもろくて不安定な自己評価であると言えるでしょう。
自己肯定感の高い人の特徴
「怒りなどの負の感情をコントロールできる」
「うつ病になりにくい」
「周りの人に穏やかに接することができる」
「行動力・決断力がある」
「前向きに考えることができる」
「楽観的である」
「失敗を恐れない」
「失敗しても立ち直りが早い」
「最後までやり抜くことができる」
「自分の判断で撤退することができる」
「古いものに固執しすぎないで
新しいものを取り入れる柔軟な発想力がある」
「自分の欠点を自覚していて人に話すことができる」
・・・etc
自己肯定感の低い人の特徴
「周りの目を気にして周りに合わせすぎる」
「失敗したらどうしようと心配ばかりする」
「失敗すると自分を責める」
「失敗からの立ち直りが遅い」
「うつ病になりやすい」
「悲観的に考えてしまう」
「力のある人に依存しやすい」
「人と比べてしまう」
「困難な問題に対して途中であきらめてしまうことが多い」
高くてもろい自己肯定感をもつ人の特徴
「怒りをコントロールできない」
「アルコールに依存する」
「突然、深刻なうつ病になる」
「人生や周りの人に対して攻撃的になる」
「自分より優れた人に嫉妬して、引きずりおろす」
「自分より力がないと思った人のことは軽蔑する」
「失敗を恐れる」
「自分の失敗を人のせいにする」
「本当は弱い自分の上に人より優れている自分をつくり、
周りの人には見せかけの自分を見せるようにする」
「うつ病になりやすい」
・・・etc
この例に当てはまる方はあなたの周りにはいらっしゃいませんか。このような方々にも、本当の自分を認めて、心安らかに人生を歩んでいただきたいと願うばかりです。
宝物ファイルベーシック講座の受講者の方からは、
「自己肯定感を楽しくアップさせることができました!」
と感謝の言葉が届いています。